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Overview

センター概要

Greetings

ごあいさつ

 2021年4月1日から「国際家畜感染症防疫研究教育センター」は「感染症未来疫学研究センター」に改組いたしました。2010年宮崎県で発生した口蹄疫をきっかけとして、全国の獣医系大学に動物の感染症を研究教育するセンターができました。私たちのセンターもそのひとつでした。これまで家畜の感染症を中心に哺乳類、鳥類、爬虫類、魚類、昆虫、植物、粘菌にいたるまでありとあらゆる生物の研究をしてまいりました。この間、「novel virus(新しく発見したウイルス)」として40報以上の論文を報告し、世界の新規ウイルス発見論文の0.1%を占めるまでになりました。牛、豚、鶏、犬、猫の感染症を網羅的に検出する方法も開発し、国内外の大学などで使っていただいております。そして、節目の10年間(decade:ディケイド)を目前にした2019年夏「脱皮の時」と決意しました。今、感染症の研究に求められているのは何か?折しも、新型コロナウイルスの第2波が日本を襲っているときでもありました。いま必要なのは未来を見据えた研究です。すでに起こってしまった感染症の研究も重要ですが、これから起こる感染症の研究をすべきなのです。もともと東京農工大学には「未来疫学®」という新しい学問を確立して世の中に役立てようという風土がありました。「未来疫学®」とは、未来に出現する感染症を予測して、これまで後手対応だった感染症対策を先回りするための学問で、東京農工大学が登録商標しています。そして、2021年4月から「感染症未来疫学研究センター」として生まれ変わることができました。ここから新たな挑戦が始まります。次のディケイドで未知のウイルス情報を発信するセンターとして世界的に認知されることが我々の目標です。新型コロナウイルスの次の感染症を予測し対策を情報発信していきます。10年後の次なる脱皮をご期待ください。

センター長 水谷哲也